加茂市は新潟県の中央に位置する市です。東西に長く伸びており、南に三条市、北に新潟市南区が接し、市の西側に越後平野が広がり、東側の半分以上を新津丘陵の山地で構成しています。歴史的には京都と関わりの強い歴史ある街でもあり、現在は市を挙げて「日本一の福祉の街」を目指しています。
加茂市の特色・歴史
同市の歴史は古く、約1万年前の地層から人々の活動の痕跡も見つかっています。726年には、県内でも有数の古さを誇る青海神社が創建されました。平安時代になると賀茂神社の社領となり、青海神社に上賀茂神社、下賀茂神社の祭神が分霊されるようになります。これが由来となり、「加茂」と呼ばれるようになりました。なお、青海神社の門前町として始まったのが、加茂市の始まりです。その後、明治には加茂町が発足。合併を繰り返し、現在に至ります。
この地の名産品は、江戸時代の頃から作られる桐たんす。現在では、全国70%の生産量を占める産業となっています。また、農業ではこしひかりを始めとする米作りや、信濃川沿いでの梨や桃などの果物の生産も豊富。電気製品の製造も盛んです
その他、市を挙げて福祉政策にも力を入れているのも特徴。入園料の安い保育園や、市が運営する公立保育園に加え、子供の医療費は中学生まで無料。妊婦さんの医療費についても、一部無料になっています。さらに、三人目の出産では祝い金も支給しているのだとか。共働きで昼間にご家族がいない子供のために、放課後に過ごせる児童館などもあり、子育てに嬉しい福祉政策が行われています。
加茂市の交通アクセス
市内にはJR信越本線、バスといった交通機関があります。JR信越本線は南北にのびており、長岡方面へ向かうと東三条で弥彦線に乗り換えられます。北は新津で磐越西線、羽越本線、信越本線に乗り換え可能。新潟市に向かう場合は、信越本線で乗り換えなしで向かえます。
バスに関しては、駅を中心に新潟交通観光バス、越後交通、市営バスの三種類が運行しています。市営バスの天神林線は市の中心部をまわっているので、市内に向かう際にはこちらがメインになるでしょう。その他、市役所前から山間部や山際の地域に向かう路線と、信濃川方面に向かう路線があります。新潟交通観光バスは、市の中心部から北側、新潟市南区方面に伸びる路線で、越後交通は三条市方面に向かう路線になります。JRの停車駅がない地域に行く際に利用することになるでしょう。
加茂市の天候
新潟県は平野部で、年間平均気温がおおよそ13~14度になります。東京などの地域と比べると少し寒いくらいです。ただし、最高気温は30度前後、冬はマイナスになることもあります。
さらに、何と言っても特徴的なのが降水量。加茂市の場合は、すぐ東側に山地が広がるため、平野部よりも雨や雪が降る傾向が強くなる傾向にあります。特に12〜1月にかけては降水量が200mmを超えるようになるので、車をご利用の場合には雪や雨の対策はしておいたほうがいいかもしれません。特に山地にお住まいの場合は、雪に注意しましょう。
加茂市の人気スポット
先に説明したように、加茂市は賀茂神社との関わりが強く、古くからの神社やお寺などの建物が多く残っています。また、加茂川を使った水運で商人の街としても発展し、現在もその名残を残す落ち着いた町並みが広がることから「越後の小京都」と呼ばれています。
そんな同市で注目したいスポットが青海神社です。市の中でも最も歴史のある場所で、現在は指定文化財になっています。この他にも、1097年創建の西光寺、756年創建の長瀬神社と、その境内に作られた室町時代の城の岳山城など、歴史的な建造物が数多く残っています。その他、旧加茂銀行、旧七谷郵便局舎といった明治、大正に建てられた近代的な洋風建築の建物もあります。
加茂駅の側、歩いて5分の所にある加茂山公園は、市の雪椿園などの季節の花に、噴水のある池などがある人気の公園です。野外彫刻、入園無料のリス園、お子様も楽しめる大型スライダーなどがあり、大人も子供の散策を楽しめます。さらに山が近い立地はアウトドアにもピッタリ。市の名峰である粟ヶ岳には県民休養地があり、キャンプや登山、ハイキングなどのアウトドアを楽しめるスポットとなっています。桜の名所で釣りの人気スポットの下条川ダム、冬場はスキー、春にはバラ園になる冬鳥越スキーガーデンも人気です。
古い歴史が作り出した落ち着いた町並みに、豊かな自然を楽しめる新潟県内有数の街、加茂市——。新潟市に隣接しているので、比較的アクセスのしやすいのも特徴。都会の喧騒から離れて落ち着いた暮らしをしたい、と思う方にはピッタリの地域です。福祉政策も充実しているので、子育て中のご家庭にもおすすめと言えるでしょう。
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